密度が高く入っている様子がよくわかるぞ。
箇所ごとの施工方法解説付きじゃ!
目次
セルロースファイバー施工例
施工例1 壁
これはセルロースファイバーを吹き込んだ壁の様子です。
密度が低いと沈下の原因や断熱性能が十分に発揮されないため奥までしっかりと吹き込みます。
グラスウールの約3倍。55kg/㎥を目標に吹き込むんじゃ。
施工例2 屋根・天井
《勾配天井のセルロースファイバー施工方法》
1.木下地の取り付け(通気層側)
通気層側のシートを貼るために木下地を500mm以下に施工します。
(屋根垂木のところにシートを貼る場合は必要ありません。)
2.木下地の取り付け(室内側)
同じように室内側のシートを貼るために木下地を500mm以下に施工します。
この木下地の間隔はセルロースの厚みによっても変わりますのでセルロースの厚みが厚くなれば木下地の間隔を狭めてください。
3.セルロースシート貼り付け(通気層側・室内側)
通気層側にセルロースの専用シートを貼ります。
次に室内側にシートを貼ります。
これでセルロースのシートで袋状にすることができます。
4.セルロースファイバーの吹き込み
セルロースのシートをカッターで小さく穴を空けセルロースファイバーを吹き込みます。
1スパンづつしっかり吹き込みます。
勾配天井は壁同様をシートを貼りセルロースファイバーを吹き込む要領です。
《セルロースファイバー勾配天井の施工上の注意》
■吹込み密度が重要です。セルロース断熱材は密度55Kg/㎥以上(目標値60kg/㎥)でしっかり吹き込みます。
■四隅の隅々までしっかり妥協無く吹き込みます。
特に金物・配線・木下地が入って狭くなっている部分もホースと吹き込み圧を駆使ししっかり吹き込みます。
■シートはまっすぐしわにならないようにピンときれいに貼り、留めつけるステープルの間隔も細かくきれいに留めつけます。
この綺麗さが施工密度のムラを起こりにくくし均一に吹き込むことができます。
■必ず外側に通気層を作る。
野地板とシートの間に厚さ30mm程度の通気層をとります。
通気層がないとセルロースファイバーといえども条件によっては結露します。
室内側の湿気が入り込んだらセルロースで調湿され、保湿以上の湿気は外側に透湿し通気層を通って排出されます。
■セルロースファイバー勾配天井の厚さは省エネ等級4レベルで4地区の場合は185mmです。
外皮計算によっても変わりますが、省エネのレベルに応じて厚さを設計します。
この厚みは仕様基準ですので目安にしてください。
下の写真は、天井にセルロースファイバーを吹き積もらせます。
グラスウールなどは、筋交いなど木材の出っ張る箇所で隙間が空いてしまい断熱欠損が起こります。
しかし、セルロースファイバーは隅々まで隙間なく行き渡らせるため断熱性能を十分に発揮できます。
夏になると太陽の熱で屋根は70℃以上になる。
その輻射熱をセルロースファイバーでしっかり断熱するんじゃ。
施工例3 床
《床のセルロースファイバー施工方法》
1.木下地の取り付け
最初に土台・大引きの下端にセルロースシートの垂れ防止に500mmピッチ以内に木下地(胴縁、垂木など)を取付けます。
(土台、大引きのピッチが多くは910ピッチに入っているためセルロースのシートを支えきれず、垂れますので、木下地を入れ500mmピッチ以内にします。
これは厚さによっても変わりますので、非常に厚い場合は間隔を狭くします。)
2.セルロースシートの貼り付け(下端)
セルロースの下端になるような位置にセルロースのシートをステープルで貼ります。
吹き込んだときにセルロースが吹き出ないようにステープルで細かく留めます。
3.セルロースシートの貼り付け(上端)
続いてセルロースの上端になる位置にシートを貼ります。
4.セルロースファイバーの吹き込み
上側のシートに穴を開けてセルロースをしっかり隅々まで吹き込みます。
(床のセルロースの吹込み密度は55kg/㎥です。)
そして、断熱・調湿・防音・防火・防虫の効果を発揮して、家を守り家族が快適に暮らせる役割を果たすんじゃ。
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