2020/07/02   2020/09/15

断熱材セルロースファイバーの防火性能で万が一の火事から家族を守る!

お母さん
お母さん
万が一 火事になったらと考えるとこわいけど、断熱材「セルロースファイバー」は新聞紙や段ボールが原料なら燃えやすいんじゃないかしら?
いやいや「セルロースファイバー」は防火性能が高い断熱材ともいわれておるんじゃよ。
セルじぃ
セルじぃ
お母さん
お母さん
えっ!そうなの?紙が原料なのに不思議だわ。
ホッホッホ。
それじゃ、その理由と一緒に防火性能を調べる実験もしておるから一緒に見てみるかのぉ。
セルじぃ
セルじぃ

住宅火災の怖さ

一般住宅で毎年多くの火災が発生しております。
2020年では、建物火災は20,915件発生。
これは1日あたり57件発生していることになります。
原因は、調理器具や暖房器具、タバコ、電気機器や配線器具を束ねた延長コードからの発火など原因はさまざまです。

 

そして、日本は地震大国。
地震から火災につながるケースもよくあります。

 

住宅火災は決して人ごとではありません。
大切な家族の命を守り、資産である家を守るため、これから家を建てたいとお考えの方は、ぜひ防火についても一緒にお考えください。

 

 

防火性能のある断熱材の選び方

□燃えにくいか
燃えにくくても溶けてしまったり、高温になり柱や梁が燃えないか
□有害なガスが出ないか
これらの要素がクリアできる断熱材を選びましょう。

 

 

なぜセルロースファイバーは防火性能が高いの?

断熱材 セルロースファイバーは防火性能が高く「燃えにくい」「溶けない」「全体が高温にならない」「有毒ガスが発生しない」という防火に必要な性能が揃っています。

 

その理由はセルロースファイバーには、 約22%ものホウ素系薬剤が均一に配合されているからです。
ホウ素系薬剤と聞くと何かの薬剤かと不安に思う方もいるかもしれませんが、皆さんご存知のホウ酸のことです。
ホウ酸は海水・淡水・植物(食物)・土など様々なところに存在する天然資源です。
普段から私たちの肌に触れ・食しており、安全性が高いです。

 

そして、ホウ酸には難燃性という特徴があり、火がついても表面が炭化し炎を遮断します。
加えてセルロースファイバーは密度が高いため酸素が入りにくく火が燃え広がることを防ぎ、万が一の火災でも逃げる時間を稼ぐことができます。
(グラスウールの密度が16Kに対してセルロースファイバーは3倍の55Kもあります。(K=kg/㎥:密度を表す))

 

そして、原料が木質系断熱材とホウ酸のため、燃えた時も有害なガスがでないため安心です。

 

これはセルロースファイバーの防火性能を知るための実験映像です。
木枠に規定密度(55kg)を入れて、ガスバーナー(800〜1000℃)で燃やしました。

 

 

お母さん
お母さん
すごい!確かに表面だけ黒くなって中はそのままだわ!
「セルロースファイバー」の燃えない秘密は「ホウ酸」と「密度」にあったのね。
そうじゃ。ホウ酸は人に安心して使える成分じゃ。
普段からみんなも食品や飲み物から摂取しておるんじゃよ。身近では目薬やゴキブリ団子などにも使われておるぞ。
セルじぃ
セルじぃ

◎セルロースファイバーはホウ酸配合と高密度と自然素材のため高い防火性能があります。

 

 

セルロースファイバーとグラスウールの防火性能比較

 

まずは、建築基準法による防火についての定義を勉強してみよう。「不燃材料」・「純不燃材料」・「難燃材料」があるぞ。
セルじぃ
セルじぃ
種別 時間 要件
不燃材料 20分間

建築基準法施工令 第108条の2 不燃性能及びその技的基準
1 法第2条第九号の政令で定める性能及びその技術的基準は、建築材料に、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間次の各号(建築物の外部の仕上げに用いるものにあつては、第一号及び第二号)に掲げる要件を満たしていることとする。
  一 燃焼しないものであること。
  二 防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないものであること。
  三 避難上有害な煙又はガスを発生しないものであること。

純不燃材料 10分間

[建築基準法施行令第1条抜粋]
この政令において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 準不燃材料 建築材料のうち、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後10分間第108条の2各号(建築物の外部の仕上げに用いるものにあつては、同条第一号及び第二号)に掲げる要件を満たしているものとして、国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。

 難燃材料 建築材料のうち、通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後5分間第108条の2各号(建築物の外部の仕上げに用いるものにあつては、同条第一号及び第二号)に掲げる要件を満たしているものとして、国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいう。

難燃材料 5分間

 

 

次に「セルロースファイバー」と日本のシェア約50%の一般的に使われておる「グラスウール」で比較をしてみるぞ。
セルじぃ
セルじぃ

 

断熱材 認定 内容
グラスウール 不燃材料 20分間上記の防火の性能があると認定
セルロースファイバー 難燃材料 3級 5分間上記の防火の性能があると認定

 

お父さん
お父さん
おや?
上の表からだと、20分間も火に耐えることができるグラスウールの方が防火効果が高いんじゃないのかな?
表から見るとそうじゃな。
それじゃ、実際はどうかを調べる比較実験をしたから見てみるぞ。
セルじぃ
セルじぃ

 

 

防火性能比較実験

①下記の表の断熱材を各々木枠に入れてしっかりとめます。

※下記の厚み・密度は、一般住宅で使用される仕様です。

断熱材 厚み 密度(kg/㎥)
左:グラスウール 100mm 16K
右:セルロースファイバー 100mm 55K〜60K

 

 

②直径100mmの穴を開けた石膏ボードを貼り、ガスバーナーで5分間燃焼します。(800℃〜1000℃)

5分後↓

左:グラスウール / 右:セルロースファイバー

 

③各々同じ距離・同じ火力で5分間燃焼。石膏ボードを外します。
結果、グラスウールは完全に溶け内部まで燃焼しました。

 

グラスウールは不燃材とされていますが、バインダー(繊維の接着剤)は150℃で溶け始めます。
そして、250℃〜350℃でグラスウールの繊維が溶け始め、800℃で燃えます。

 

セルロースファイバーは先ほど解説にあったように穴のあいた部分だけ黒く炭化し、その下まで火がまわりませんでした。
煙の量はグラスウールよりセルロースファイバーの方が少なかったです。

 

※断熱材を外した木枠の様子。

 

※貼ってあった石膏ボード

左:グラスウール / 右:セルロースファイバー
破損の状態をみると両者の違いは歴然ですね。

 

お父さん
お父さん
驚きの実験結果だな!
こうやって実験結果をみると不燃材としてグラスウールが20分間も耐えられる防火性能があるかはちょっと疑問が残るなぁ。
そうじゃな。
火災の時は、1000℃〜1200℃になるため800℃で燃えるグラスウールが必ずしも安心とは言い切れんのぉ。
また実験結果から、セルロースファイバーがグラスウールより防火性能が高いことはわかってもらえたかな。
セルじぃ
セルじぃ
お父さん
お父さん
実験している様子をみるとよくわかったよ。
それじゃ、比較ではないが他の断熱材の防火実験の動画があるからそれも参考に見てみるかのぉ。
セルじぃ
セルじぃ

 

◎当社独自の実験結果は、グラスウールよりセルロースファイバーの方が防火性能が高いです。

 

 

羊毛混合断熱材とポリエチレン断熱材の防火実験

 

断熱材の中ではウレタンフォームや羊毛混合断熱材やポリエチレン断熱材は残念ながら防火性能は、それほど高くありません。

 

また、ウレタンフォームは燃えると有毒ガスである青酸ガスを発生します。
青酸ガスとは窒素・炭素・シアン化水素を含む気体です。
シアン化水素は殺虫剤のほか、化学兵器にまで使用されるほど人や動物にとって致死性の高いおそろしい毒物です。
10mほどの大きさのウレタンフォームが燃えた際、近くにいた人間はガスを吸い込むと意識が喪失し、死に至ることがあります。

 

ウレタンフォームは一瞬にして燃えて、有毒ガスを発生させるんじゃ。
防火性能を考えた際の断熱材としてはあまりおすすめできんのぉ。

それじゃ、次は羊毛混合断熱材とポリエチレン断熱材の防火実験をみてみよう。

セルじぃ
セルじぃ

 

羊毛混合断熱材

羊毛混合断熱材を木枠につめてガスバーナー(700~1,000℃)で燃やしました。
ポリエステルなどが配合されているため燃焼しやすくなっています。
火をつけたそばから素材がとけるように燃え、バーナーを外しても燃え続けています。

 

 

ポリエチレン断熱材

ウレタンフォーム断熱材を木枠の中にはめ込みガスバーナー(700~1,000℃)で燃やしました。
ウレタンフォームの成分に着火すると、数秒の内に火がつき燃え広がりました。

 

断熱材によって防火性能が全然違うことがわかってもらえたかのぉ。
防火性能の弱い断熱材は着火後、すぐに燃え広がり、なかなか消えないんじゃ。
セルじぃ
セルじぃ

 

 

セルロースファイバー防火性能まとめ

断熱材ごとの防火性能の違い分かってもらえたかな?
セルじぃ
セルじぃ
お父さん
お父さん
断熱材によって防火性能がこんなに違うとは驚いたよ。
お母さん
お母さん
実験の様子をみるとその違いがよくわかったわ。これが自分の家だったと思うとこわいわね。
家族が安心・快適に過ごせる家にするならば、万が一に備えた家づくりがよいと思うぞ。
セルじぃ
セルじぃ

 

住宅火災は断熱材によっては一瞬で家中に火がまわり有毒ガスを発生させます。
防火性能の高い断熱材を選んでいただき少しでも燃え広がりを抑えることができれば、ご家族の安全・家の全焼を防ぐことができます。
断熱材の選ぶときは防火性能についても一緒にご確認ください。

 

◎住宅火災は2020年 1日あたり57件起こっています。
震災により火災が発生する可能性はさらに高いです。
◎断熱材によって防火性能に違いがあります。
〈強い〉
セルロースファイバー
ロックウール
グラスウール
〈弱い〉
羊毛混合断熱材
ポリエチレン断熱材
ウレタンフォーム
◎防火性能の高い断熱材を選ぶことにより大切な家族と家を守ることができます。