一年中 快適に過ごせて暖房費やエアコン代の光熱費が抑えられてお得なんじゃよ。
快適に暮らしながら地球にもお財布にもやさしいのはうれしいわ。
その特徴を説明するぞ。
「断熱性能」それは外からの熱をさえぎるものです。
日本は季節の移り変わりを感じることができる素晴らしい国ですが、住宅にとっては高温多湿で寒暖差が激しく厳しい環境といえます。
その環境下で家族が快適に暮らすために「断熱性能」は断熱材を選ぶための大切な要素となります。
目次
セルロースファイバーの断熱性能がわかる3つのポイント
そして施工精度から知ることができるんじゃ。
それじゃ1つずつ解説しながら他の断熱材と比較してみるぞ。
ポイント1 断熱材の熱伝導率 比較表
断熱材の断熱性能を示すのによくデータとして出されるのが「熱伝導率」です。
熱伝導率は1㎡あたり1時間にどれくらいの熱量が伝わるかを示した数値です。熱伝導率の数字は低ければ低いほど熱が伝わりにくく、性能が高いといえます。
断熱材の種類(K=kg/㎥:密度を表す) | 熱伝導率[W/(m・K)] |
住宅用グラスウール断熱材16K | 0.045 |
吹込み用ロックウール断熱材25K | 0.047 |
吹付け硬質ウレタンフォーム | 0.040 |
吹込用セルロースファイバー25K(天井の場合) | 0.040 |
吹込用セルロースファイバー45K(壁・屋根の場合)※ | 0.040 |
吹込用セルロースファイバー55K(壁・屋根の場合) | 0.040 |
※吹込用セルロースファイバー45Kは湿式の吹き付けなります。
「ウレタンフォーム」は「セルロースファイバー」と同じだぞ。
他の断熱材も一般的に使用されているだけあって性能は高いのぉ。
じゃが、断熱材の性能を熱伝導率だけ見て答えを出すのはまだ早いぞ。
熱伝導率に実際の断熱材の厚みを計算に入れて、そこから導き出せる熱貫流率。
さらに施工精度を考慮して本当の断熱性能がわかるんじゃ。
ポイント2 断熱材の厚み・熱貫流率
断熱材は密度だけではなく、厚みも大切です。
どれほど密度の高い断熱材も薄ければその分の断熱性能は低くなり、厚ければ厚いほど高くなります。
熱伝導率に断熱材の厚みの要素を含んだ断熱性能を「熱貫流率」という数値で表します。
熱貫流率は屋内と屋外の空気温度差が1℃とした時、1㎡あたりに対して1時間の間にどれだけ熱を通すかの熱量を数値に表したものです。
こちらも数値が小さければ小さいほど性能が高いことになります。
(熱貫流率はU値ともいいます。今回は断熱材のみの比較のため単体で計算しています。本来は、壁を構成する石膏ボードや合板、外壁なども考慮して計算します。)
断熱材の種類
(K=kg/㎥:密度を表す) |
熱伝導率
[W/(m・K)] |
一般的な
断熱材の厚み |
熱貫流率
[W/(m2・K)] |
住宅用グラスウール断熱材16K | 0.045 | 100mm | 0.45 |
吹込み用ロックウール断熱材25K | 0.047 | 100mm | 0.47 |
吹付け硬質ウレタンフォーム | 0.040 | 80mm | 0.50 |
吹込用セルロースファイバー25K(天井の場合) | 0.040 | 200mm | 0.2 |
吹込用セルロースファイバー45K(壁の場合)※ | 0.040 | 100mm | 0.4 |
吹込用セルロースファイバー55K(屋根の場合) | 0.040 | 185mm | 0.216 |
吹込用セルロースファイバー55K(壁の場合) | 0.040 | 100mm | 0.4 |
※吹込用セルロースファイバー45Kは湿式の吹き付けなります。
でもどの熱貫流率も「セルロースファイバー」が一番高いな。
「セルロースファイバー」は壁の場合 100mmだから、熱伝導率と厚みから計算した熱貫流率は「セルロースファイバー」の方がよい結果になるんじゃ。
ポイント3 施工精度
最後は高い密度で隙間なく充填する「施工精度」です。
いくら断熱性能値がよいといわれる断熱材を使用しても、断熱欠損(断熱材の施工密度が低くなる部分)が多くなってしまう断熱材では、性能値をうまく発揮することはできません。
セルロースファイバーは施工方法が吹込み式により配管などの障害物で発生しやすい断熱欠損が、ほとんどないため高い断熱性能を発揮します。
下記の図のようにグラスウールなどは、素材を防水シートに覆い袋に入っているような状態にし、それらを壁にはめこみます。
そのため配管やコンセントの器具・筋交いなどがあるとどうしても隙間ができてしまい断熱性能が落ちてしまいます。
熱伝導率・熱貫流率が高くさらにその性能を存分に発揮できるのはセルロースファイバーといえます。
【断熱性能と隙間】
隙間率 | 0% | 3% | 5% | 7% | 10% |
性能比 | 100 | 73 | 56 | 39 | 13 |
※従来のマット状の断熱材は施工の際、隙間がどうしても発生してしまいます。
従って、断熱材の本来の効果が期待ができません。
上記の表はマット上断熱材の隙間とその性能の低下を表したものです。
隙間率は施工面積に対する隙間面積の百分率です。性能比は隙間率0%の時100としています。
つまり3〜5倍の密度なんじゃ。
触るとタイコのように「パンパン」と音がなるくらいしっかり入っているんじゃ。
隙間が少しあくだけでこんなに変わるとはおどろきだな。
吹き込み式は隙間がないから断熱性能が十分に発揮できる。
だから「セルロースファイバー」は断熱性能が高いと言われているんだな。
あと、どんな断熱材でもいえることじゃが家を建てる時に、熱伝導率だけ説明を聞いて納得するのはあまりよくないのぉ。
熱貫流率や壁・屋根・窓など含めて家全体の断熱性能を表す「外皮平均熱貫流率(UA値)」という数値もあるんじゃが断熱材を選ぶ時にこれらも一緒に確認することをおすすめするぞ。
下の表はUA値を地域別でグレード分けしたものじゃ。自分達が家を建てる時にどのグレードに入るのかを建築会社に確認するとよいぞ。
もちろん、施工精度も一緒に確認することも忘れちゃならんぞ。
【断熱性能推奨水準・住宅性能表示精度「断熱等性能等級」UA値[W/(㎡・K)]】
推奨水準 | 地域区分 | |||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | |
代表的な地域 | 北海道旭川 | 北海道札幌 | 盛岡 | 仙台 | 新潟 | 東京・名古屋・大阪 | 宮崎・鹿児島 | 沖縄 |
HEAT20 G2 | 0.28 | 0.28 | 0.28 | 0.34 | 0.34 | 0.46 | 0.46 | – |
HEAT20 G1 | 0.34 | 0.34 | 0.38 | 0.46 | 0.48 | 0.56 | 0.56 | – |
ZEH(ゼッチ)
ロードマップ |
0.4 | 0.4 | 0.5 | 0.6 | 0.6 | 0.6 | 0.6 | |
断熱等性能等級4 | 0.46 | 0.46 | 0.56 | 0.75 | 0.87 | 0.87 | 0.87 | – |
断熱等性能等級3 | 0.54 | 0.54 | 1.04 | 1.25 | 1.54 | 1.54 | 1.81 | – |
※外皮平均熱貫流率(UA値)も、値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
セルロースファイバーと輻射熱
夏 2階建ての家で2階の方が暑く感じることがあるじゃろ?
それは断熱材がきちんと作用してないからじゃ。
夏の太陽があたった屋根は70℃以上にもなりその熱が伝わってくるからのぉ。
その伝わる熱を輻射熱(ふくしゃねつ)といい、それを「セルロースファイバー」で断熱するんじゃ。
天井に施工する量は壁で使う量の1.85倍の185mm使うんじゃよ。屋根の場合は2倍の200mmじゃ。
だから、夏も涼しいといわれているのね。
断熱材を屋根に使用した断熱対策は他の断熱材でも可能ですが、前述にも取り上げたように少しでも隙間ができてしまうと効果が十分に発揮されず、場合によっては断熱材がないものと同等まで効果が落ちてしまうことがあります。
セルロースファイバーは、吹込み式のためすみずみまで断熱材がいきわたり効果を最大限に発揮することができます。
この方法が可能であれば屋根にセルロースファイバーを充填するリフォームは比較的簡単にできるぞ。
屋根の形状にもよるが、2階のエアコンが全然きかないという人は一度相談してみてもよいかもしれんぞ。
セルロースファイバーの断熱性能まとめ
それに断熱材は壁に使うものばかりだと思ったよ。
屋根にも断熱材を入れないといけないのは知らなかったな。
ながく住む家じゃから、自分たちにとってどんな家にしたいかとそのために何が適しているかを勉強することはいい家づくりの近道じゃ。
ちなみに、「セルロースファイバー」の家じゃと、大きな吹き抜けのある家でも快適じゃ。
夢だったけど冬は2階に暖かい空気がいってしまって寒いって聞いてたからから諦めてたの!嬉しいわ!